人を変えることはできないかもしれない。でも、自分を少し変えることはできると思うんだ。
最近は毎回ポエミーなタイトルで始まるのがマイブームである。
ちょっと自己啓発っぽくて嫌なタイトルだと思ったが、書いていることは間違っていないと思う。
神の本の良さのひとつは、過去の自分がどういう事柄に興味があったか、今の自分の志向と比べてどうか、ということを本棚をみるだけで可視化できることだと思う。
思えばこの一冊はわかりやすい自身の変化を感じ取れる一冊だ。
他人を操ることに過去の自分は興味があったらしい。
ここに記述されているのは他人の心理を操作するテクニックの数々である。
ハロー効果、ピグマリオン効果、返報性の原理などなど。
当時の自分は人を操るテクニックさえ身に着ければ環境の在り方が変わり、自分が楽に生きることができると思い込んでいた。
今の自分とは真逆である。
自分の意識を高め、自分のスキルを高め、自分の人生を高める。
そうやって出来た「自分」という商品に価値を見出すからこそ他人は自分に関与してくれるのである。
というのが今の筆者の結論だ。
他人を印象操作等で操ろうとするテクニックを否定するつもりはない。
ただ、仕上げが粗末なメッキは剥がれやすい。永続的なものではないのだ。
であるからこそ、今の自分を取り囲む書物・そこに書かれているセンテンス・フレーズ・1ワードに至るまで、そのベクトルは自分に向けられていると感じる。
そういう書物を収集するように自分の志向が変化していったのだろう。
当記事はとくに特定の本を否定する意図で書いたものではない。
ただ純粋に思う。
本棚はその人の思考体験の歴史なのだと。
読書家の皆様は同じように感じている方もいるかもしれない。
本を読むことが苦手な人でも、一度はページをめくることに挑戦してほしい。
私も活字を読むのも嫌いだった。
今では読書の時間がとてつもなく貴く感じる。